始まりのきっかけ

シェアする

よく質問されることがあります。

「どうしてなんぽろキャンプをすることになったのですか?」

2011年の震災後、ボランティア活動のため福島に真っ先に行ったのはコンサートで知り合って以降、なおこBANDに提案やお手伝いをしてくれていたヨッシーさんでした。

そんな彼女の『そろそろ物ではなくて音楽があったらいいと思います。』との話を聞いて、2011年12月なおこBANDは福島を演奏訪問することを決意します。しかも、旅経費募金をチャリティーコンサートで集めて、野菜などの食料品を募って車で行くというなおこBANDらしいやり方で。

そこでドーンと300キロのジャガイモを提供してくださったのは以前からコンサートに来ていた南幌で農業を営む佐藤正一さんでした。

翌2012年の2月・10月・12月の3回で計18か所の演奏をおこないました。

なおこBANDが福島に行く時や、時には現地に直接ジャガイモ支援を続けていた佐藤さんは、2012年12月のなおこBAND福島訪問に同行します。

5人で回っていた演奏訪問の中の1か所、学童クラブでの公演でのこと。放射線の影響を憂慮して外遊びを自主規制していたため、狭いホールで走り回る子ども達を目にしていました。

その日の夕食は、福島市の昭和を漂わせる洋食屋さんでした。どの子にもある特別な日にいくような大切なお店なのだろうかと想いをはせながら食べ終えたその時の会話です。

佐藤   「こどもたちを広々とした南幌に連れて行って遊ばせたい。三重湖のほとりに宿舎もある。でも遊ばせるのは苦手だ」

渋谷   「ボクは子どものキャンプには長く関わってきましたが...」

ビンさん 「写真はオレに任せとけ。やろうぜやろうぜ!」

ヨッシー 「できるできるよ。やったー!キャンプできそう!!」

大西   「心変わりしないように帰ってすぐに三重湖を見に行ってみよう」

福島の洋食屋さんで誓いを立てた大人たちでした。

北海道に帰り、ほどなくして候補地の南幌町の三重レークハウスに全員が集まり、キャンプ開催の意思が変わらないことを確認しあって、学童クラブの先生にご相談したところ、参加募集の窓口になっていただけることを快く了承してくださいました。

それから、5人それぞれが友人知人に呼びかけスタッフを募り、募金活動やキャンプの準備へと現実と向き合いながら2013年の夏に初めてのキャンプにこぎつけることが出来ました。